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マルチ回路 [回路]

皆さんがお使いになっているそのコンピューター。
中にはCPUやICといった半導体が使われていますよね。
そのような半導体の中でデジタル回路の基本となる回路って
気になりませんか?

たとえば、有名なのが、マルチバイブレータと呼ばれる下の回路です。これは一寸専門的にいえば、正帰還というトランジスタの増幅作用を利用して発振させる発振器の一種になります。
マルチ回路
図1はマルチバイブレータ回路の基本的な回路です。
ここでZ1とZ2をそれぞれ、
1 
C  R (モノステーブル(単安定))
2 
C,R  C,R (バイステーブル(双安定))
3 
C  C (アステーブル(無安定、非安定))
で置き換えることで、いろいろな役割をさせることができます。
Cっていうのはコンデンサーのことで、〒に似た記号の電子部品で電気をためる役割があります。
Rっていうのは抵抗のことで、図1のギザギザの記号の部品で、その名のとおり、電気的に抵抗を持つ素子です。

1.単安定マルチ回路は、1回こっきりの動作、例えば一定期間、電気を通す(ブザーを鳴らす等)ことなどに使われたりします。

2.双安定マルチ回路は、フリップフロップ回路とも言われ、ある状態を保持しておき信号が来たら、もう一つの状態を保持するといった役割をし、例えばSRAMに使われたりします。
多くの皆さんのパソコンにはDRAMといって種類の違う記憶装置が使われているんですけどね。
フリップフロップというのはパッタンパッタンとでもいうんでしょうか。つまり2つの状態をシーソーのように交互に保てるということなんでしょうね。ということは1と0を表現できますよね。

3.最後に、無安定マルチ回路ですが、2値状態が交互に繰り返しますので、一定間隔でパルスを出すクロックになりますが、この回路自体ではパルスを出すことが安定とすれば、部品のばらつきがない場合など、止まってしまうという安定でないことが起こるので(この意味で「非安定」回路というわけではない)、そのまま直接パソコンなどのシステムクロックパルスに使われることはありません。まあ、原理回路といえばいいでしょうか。
ご存知のとおり、パソコンのシステムクロックには水晶を使った、いわゆる、クォーツ時計と似たようなもの(同じ方式ではない)を使っています。
非安定、無安定というのは、一定の状態が保持されたままでなく次々と繰り返していくという意味なんです。これはおそらく、英語のastableを直訳的に日本語に置き換えたためだと思われます。

大まかですが(専門家に言わせれば何の説明にもなっとらんと言われそう)、あくまでも原理回路ですが、こんな単純な回路が現代のコンピューターの基礎の一部になっているなんて、皆さんはどう思われますか?


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